XR 分野 / H.H.


複合現実の世界だけでなく、夢も野望も、現実のものに。

 

セックを選んだのは、面白い開発ができそうだったから。今、自分が手掛けているXRが、まさにそうですね。自分の興味・遊びを、仕事にしている感じで、その間に境目がない。本当にセックを選んで良かったなと思います。印象に残っているのは、新人賞をいただいたメーカー向けMRシステムです。このプロジェクトでは、「HoloLens2」を用いた遠隔地間の情報共有システムを開発。クライアントはグローバルに事業展開されていて、開発チームも世界中に点在していたのですが、以前は、物理的に離れたチームが流体解析や構造解析のデータを2D画面上に投影して議論していました。それをMRを駆使し、全員が手で触れたり、さまざまな角度からチェックできるように。そうすることで、もっと議論が容易になり、モノづくりがスムーズに進む。非常にやりがいのあるプロジェクトでした。

 

MRは先端技術のため、情報の更新が早かったり、情報が不十分だったりするドキュメントが多いのですが、実際に試してみるのが、いちばん早い。自分で手を動かすことで、技術的問題をクリアしていきました。社内に前例も、正解もない試行錯誤は大変でしたが、それがまた面白かったですね。自ら調べ、実践し、身につけた技術、見つけた解決策をプロジェクトに適用することで、顧客の要望、期待に応えていく。そんな日々が、エンジニアの成長、顧客満足の両方の達成につながると思います。

 

XR技術は将来的にパソコンや携帯電話のように存在することが当たり前な技術になるでしょう。例えばスマートフォンが普段使いの眼鏡(スマートグラス)に置き換わり、宇宙服のヘルメットにはMRシステムが標準装備されていく。携帯電話やインターネットのように、身の回りの空間を拡張する技術としてXR技術は必ず普及します。私の夢は、そんな世界をつくることです。仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)の世界だけでなく、エンジニアとしてわくわくする未来を、野望を、現実のものにしていきたい。このXRというテクノロジーの可能性を、市場すらも押し広げるエンジニアリングを、きっと成し遂げたいと思います。