はじめに

社会インフラや宇宙といった社会の安全と発展を支える分野から始まり、モバイルやロボットなど新たな領域へ挑戦の幅を広げてきたセック。その技術の核となるのはリアルタイム技術ですが、成長を支えた根幹は「人」そのものです。創業当初から新卒採用にこだわり、「人を育てる文化」を貫いてきたセックでは、多くのエンジニアが未経験から第一線で活躍しています。
大学では地球科学を学び、ITは全くの未経験で入社したH.S.さんも、その一人です。現在はベテラン技術者として開発現場の要を担っています。H.S.さんへのインタビューを通して、セックの企業文化がどのように人を育み、事業の可能性を広げてきたのかを紐解きます。

INTERVIEW

H.S.  開発本部第五開発ユニット プロジェクトマネジャー

「好き」を仕事にする価値と、未経験から挑戦できる土壌

現在の業務内容と、セックの事業領域の広さ

まず、H.S.さんが現在担当している仕事について教えてください。

H.S.さん

現在は複数のプロジェクトを担当しています。主に携わっているのは、中小企業向けの「IoT製造ライン分析システム」の開発です。工場の稼働データを収集・分析し、ボトルネックを可視化して生産性向上につなげるシステムですね。
そのほか、大手ハウスメーカー様のWebサイトに組み込まれているチャットボットの開発や、農林水産省の「品種登録システム」を電子化するプロジェクトも担当しています。品種登録システムは、これまで紙面で行われていた申請業務をデジタル化する取り組みで、社会的な意義の大きい仕事です。

IoT、Web、官公庁と、本当に幅広い分野に携わっているのですね。H.S.さんが所属する「第五開発ユニット」は、特定領域を専門としたチームなのでしょうか。

H.S.さん
事業分野ごとに開発部門が分かれていた時代もありましたが、現在は少し考え方が変わっています。各部門が目標を持ち、その達成のために事業分野を限定せず、さまざまな分野の開発に挑戦していくスタイルです。
そのため、私のチームも今のプロジェクトに限らず、お客様のニーズに応じて幅広い分野の開発に携わっています。この柔軟さが、セックで働く面白さの一つだと感じています。

地球科学からITへ。知的好奇心が導いた職業選択

大学では地球科学を専攻していたそうですね。どのような研究をしていたのですか。

H.S.さん

地層に含まれる鉱物の風化状態を分析し、その地層が形成された年代を特定するという研究をしていました。純粋な学問としての興味から選んだ道で、とても面白かったです。ただ、就職活動を意識し始めた頃、この分野でプロとして働く道の狭さを感じました。将来性のある領域で新しいことに挑戦したいと考えたのが、IT業界に興味を持ったきっかけです。

数あるIT企業の中から、セックを選んだ理由は何だったのでしょうか。

H.S.さん
就職活動をする中で、IT企業にはメーカーの子会社や、特定の親会社のシステムを専門に作る会社など、様々な形態があることを知りました。その中で、より幅広く、自主性を持って挑戦できそうだと感じたのが「独立系」の企業でした。セックもそのひとつで、会社説明会に参加した際、当時社長だった創業者の話に強い感銘を受けたのを覚えています。「この会社は面白そうだ」と強く惹かれ、直感的に「ここで働きたい」と思えたのが決め手です。

半年間の手厚い研修が、未経験の不安を自信に変えた

大学時代にプログラミング経験がない状態で入社し、不安はありませんでしたか。

H.S.さん

パソコンは論文を書くためにWordを使う程度で、プログラミング言語なんて全く知らない状態でした。入社後に半年間の研修があり、そこで基礎から徹底的に叩き込んでもらいました。最初のうちは戸惑いもありましたが、体系的でわかりやすいカリキュラムだったおかげで、スムーズに理解できたと感じています。もし、あの研修期間がなければ、開発現場に出た後についていけなかったかもしれません。未経験者にとって、あの半年間は本当に貴重な時間でした。

研修後、最初の仕事はどうでしたか。

H.S.さん
最初に配属されたのはモバイルネットワーク分野のプロジェクトで、フィーチャーフォン(スマートフォン普及前の従来型携帯電話)がまだ主流だった頃、携帯電話で音楽をストリーミング再生するサービスの開発を担当しました。今でこそ当たり前に利用されているサービスですが、当時はまだ非常に新しく、チャレンジングな開発でしたね。入社前に抱いていた「色々なことに挑戦できそう」という期待を裏切られることなく、様々な経験をさせてもらえたと感じています。

「人が育つ」文化の根源 ― 社員の自律性を信じ、挑戦を後押しする風土

仕事のやりがいや楽しさを感じる瞬間はどんな時ですか。

H.S.さん

お客様と対話しながら「何を作るべきか」を一緒に形にしていくプロセスが好きですね。お客様は「こんなものが欲しい」という漠然としたイメージを持ってはいても、具体的な仕様まで決まっていることは稀です。私たちが専門家として様々なケースを想定し、「こういう機能はいかがですか」「この場合はどうしましょうか」と提案を重ね、形にしていく。完成したシステムに対し「想像以上だ」と喜んでいただけた時が、一番嬉しいです。

セックの強みはその「提案力」や「問題解決力」にあるように思います。その背景はどこにあるのでしょうか。

H.S.さん

社員一人ひとりが「自律的に動く」ところだと思います。セックでは、特定分野の専門家でなければ、その分野の仕事ができないということはありません。未知の分野や技術であっても、自分で調べ、学び、解決策を見つける。その姿勢が「セックに頼めば何とかしてくれる」というお客様からの信頼につながっています。創業時から「技術は目的ではなく、ニーズを実現するための手段だ」という考え方が根付いていることも大きいですね。

性別も経験も関係ない ― 誰もがフラットに挑戦できる環境

働きやすさという点では、セックにはどのような魅力がありますか。

H.S.さん

社員は当たり前だと思っているかもしれませんが、男女差を感じずに働ける点はとても大きいと感じています。私自身、これまで性別を理由に働きづらさを感じたことはありません。出産や育児といったライフイベントに対するサポートが手厚く、産休・育休からの復帰はもちろん、時短勤務など働き方の面でも柔軟に対応してくれます。最近では男性社員が数ヶ月単位で育休を取得することも多くなってきました。誰もがキャリアを諦めずに働き続けられる環境だと思います。

なぜセックには、そのような風土が根づいているのでしょうか。

H.S.さん

社員を大切に育てる文化が長く続いているからだと思います。IT業界は人の入れ替わりが激しいと言われますが、入社した社員に長く活躍してもらうことを重視しています。時間とコストをかけて育成した社員が財産である、という考えが昔からあるんです。困った時には上司はもちろん、半年に一度の部長面談など、相談できる場が必ずあります。私自身、行き詰まった時に配置転換をしてもらった経験があり、社員の声に真摯に向き合ってくれる会社だと感じています。

マネジャーとして見据える未来 ― 生成AI時代におけるエンジニアの価値

現在はプロジェクトマネジャーとしても活躍されていますが、意識していることはありますか。

H.S.さん
マネジャーとしての経験はまだ浅く、日々手探りですが、お客様と良好な関係を築くことはもちろん、チームの成長や負担を考えながらプロジェクトを進めることを意識しています。過去に赤字を出してしまった経験から、プロジェクトマネジメントの難しさを痛感し、会社の「自己啓発支援制度」を利用してプロジェクトマネジメントの資格取得にも取り組んでいます。学びを支援してくれる仕組みはとてもありがたいですね。

生成AIの進化が著しいですが、エンジニアの仕事はどう変わると考えますか。

H.S.さん
間違いなく大きく変わるでしょうね。生成AIを使えば、ソースコードを書く時間を短縮することはできます。でもそれは、エンジニアの役割がなくなるということではありません。むしろ、「お客様の本当の課題は何か」を考え、最適な解決策を設計し、提案するといった、より創造的な部分で力を発揮していくことが求められると思います。新しい技術を恐れるのではなく、いかにうまく取り入れて価値を高めていくか。その視点がこれまで以上に重要になると思います。

おわりに

「何も知らないで入社したからこそ、半年間の研修は魅力だった」― H.S.さんの言葉には、セックが大切にしてきた人材育成方針がそのまま表れています。知識やスキルは後からいくらでも身につけることができます。半年間という長期にわたる新入社員研修で、基礎から徹底的学び、エンジニアとしての土台を獲得することで、技術の進歩の速いこの世界で、セックのエンジニアは成長し続けることができます。セックの成長を牽引する原動力と言えるでしょう。

性別に関わらずキャリアを継続できる風土や、育児と仕事の両立をサポートする制度、社員の声に耳を傾ける企業姿勢。こうした社員が安心して長く働ける環境があることも、技術やノウハウが社内に着実に蓄積され、顧客への提供価値の向上につながっている。

インタビューを通じて見えてきたのは、そんな「人」を中心とした好循環でした。変化の大きい時代だからこそ、この軸は変わりません。セックはこれからも「人」を起点に成長を続けます。

(取材・文/セック・広報担当)

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