本システムは、作業者がMR(複合現実)を通して作業マニュアルを確認できるようにしたものです。MRを用いることで、直感的に内容を把握することが可能になります。さらに、熟練者をはじめとした利用者がマニュアルの内容を更新、改善させることで作業全体の効率化につながります。

MRを用いたマニュアル 

一般的な紙のマニュアルでは、作業中に内容を確認しようとすると、一旦作業の手を止める必要があります。また、情報源が文字と画像に限られます。 
MR技術を用いて、マニュアルを仮想空間上に配置することで、説明パネルや動画、3Dアニメーションをマニュアルに付加することが可能になります。またMRデバイスを装着してマニュアルを閲覧するため、両手が自由な状態でマニュアルを閲覧することも可能になります。 
例えば、ボルトを取り付けるような作業も、現実の物体の上に仮想的な指示を表示できるため、どの穴に取り付ければよいのか迷うことも少なくなり、作業をより迅速に完了できます。

利用者のノウハウをリアルタイムにマニュアルに反映 

大抵のマニュアルでは更新頻度は低く、一部の人しか更新に関わることはありません。これでは、一部の人にしかない知見、ノウハウが全体に共有されることはありません。本システムでは、熟練者をはじめとした誰もが、リアルタイムにマニュアルの内容を編集し、実施した作業内容を動画として残すことが可能です。この作業は、MR上での直感的な操作で完結するため、マニュアル更新の手間も低減されます。編集した内容はサーバを通して、遠隔地も含めたシステム利用者全体に共有されます。これにより、ノウハウの全体共有、作業マニュアルの継続的な品質改善が実現できます。