力制御機能を搭載した次世代電動作業機

「力制御機能を搭載した次世代電動作業機」は、ミニショベルに油圧の代わりにモータを用いた力制御機能を搭載し、掘削の仕上げや荷物の吊り下げ等の繊細な手作業を機械で実現するシステムです。当社は、本システムの通信のリアルタイム処理化およびミニショベルの関節を制御するソフトウェアの開発に協力しました。

通信のリアルタイム処理化

次世代電動作業機は、様々な制御装置(ECU: Electronic Control Unit)が相互に通信することにより、走行部および腕部の動作を実現しています。力制御機能の実現のためには、駆動系への制御指令を送信するECUやセンサからの外界情報を取得するECU、遠隔操作指令を送受信するECU等の信号を遅滞・損失なく高速に伝送する必要があります。そこで、本案件ではECUの信号を伝達するIOシステムを組み込みソフトウェアで実装し、ECU間のリアルタイム処理を実現しました。

関節を制御するソフトウェア

次世代電動作業機は、腕部制御が電動化されており、駆動部はSEA(直列弾性アクチュエータ)で構築されています。SEAのばね変位量をセンサで計測することにより、ミニショベルの手先にかかる負荷を推定することができます。推定した負荷に基づき、駆動部を動作させることによって力制御機能を実現しています。本案件では、以下の機能を実装し、腕部の力制御の実現に協力しました。

  • 腕部駆動アクチュエータを駆動させるモータドライバ  
  • ばね変位量を測定するセンサデータの取得機能

関連リンク 
ヤンマーホールディングス株式会社 ニュースリリース 
https://www.yanmar.com/jp/news/2023/11/20/131001.html