2019年05月22日
株式会社セック
株式会社セックは、一般社団法人日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催の「ロボティクス・メカトロニクス講演会2019(ROBOMECH2019 in HIROSHIMA)」(2019年6月5日~8日、広島国際会議場)において、国立大学法人九州工業大学、株式会社アイヴィスと共同で下記の論文発表を行います。
- 高位合成によるORB-SLAMのFPGA実装と評価
セックは、知能処理の回路化、ハードデバイス化研究の第一人者である 田向権 准教授(九州工業大学 生命体工学研究科 人間知能システム工学専攻)と株式会社アイヴィスと共同で、「知能処理の回路化とロボットプラットフォームへの適用」をテーマに研究を進めており、本論文はその成果を発表するものです。
SLAM(Simultaneous Localization And Mapping)とは、センサーが取得した情報を元に、自己の位置推定と周辺の地図作成を同時に行うことであり、自律移動ロボットなどに利用されています。通常、SLAMにはレーザーレンジセンサーなどの高価なセンサーが用いられますが、ORB-SLAMは、市販の単眼カメラなどを用いて比較的安価にSLAMを実現することのできる手法です。
ORB-SLAMの実現にはCPU負荷の高い処理が伴いますが、プログラム可能な集積回路であるFPGAを用いることで、ORB-SLAMの高負荷処理の高速化、省電力化を実現しました。
FPGA(Field Programmable Gate Array)とは、プログラム可能な集積回路です。通常、コンピュータシステムには演算装置としてCPU(Central Processing Unit)が用いられますが、CPUの回路構成そのものに柔軟性はなく、動作させるソフトウェアで柔軟性を確保しています。これに対し、FPGAは回路構成そのものを利用者が変更(プログラム)することが可能で、並列的な計算処理により、CPUと比較して高速な処理が可能です。
プログラム可能で高速な演算装置としてGPU(Graphics Processing Unit)がありますが、FPGAは消費電力が少なく、ロボットなど消費電力の制約が想定される環境において、GPUよりも優位性を有しています。
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018にてFPGAとRTミドルウェアの連携に関する論文発表を行います(2018年5月18日)
https://www.sec.co.jp/ja/news/news8057542485210458884.html
九州工業大学と「知能処理の回路化とロボットプラットフォームへの適用」について共同研究を開始します(2017年5月1日)
ロボティクス・メカトロニクス講演会2019(ROBOMECH2019 in HIROSHIMA)
国立大学法人 九州工業大学 生命体工学研究科 田向権研究室
https://www.brain.kyutech.ac.jp/~tamukoh/
株式会社アイヴィス