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機能安全の国際規格IEC 61508に準拠したRTミドルウェア「RTMSafety」を発売開始

2012年05月08日
株式会社セック

 株式会社セック(代表取締役社長:秋山逸志)は、機能安全の国際規格IEC 61508に準拠したRTミドルウェア「RTMSafety」(*1)の発売を本日より開始いたしました。
 「RTMSafety」は、ロボットの安全関連系への実装を想定し、機能安全の国際規格であるIEC 61508の認証を取得した世界初のロボット用ミドルウェアです。本製品はNEDO「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」の成果として、当社と独立行政法人産業技術総合研究所とで共同開発したもので、第三者認証機関であるexida社よりIEC 61508 SIL3 Capableの認証を取得しました。高い信頼性や安全性が要求されるロボットにおいて、開発コストの低減や、開発期間の短縮に貢献します。
 (*1) 「RTMSafety」は商標登録申請中です。

IEC 61508 合格証

開発の背景

 生活支援分野など人と共存するサービスロボットにおいては、安心・安全のために機能安全への対応が求められています。将来的には、サービスロボットは機能安全の国際標準規格(IEC 61508やISO 13482など)に準拠しなければ販売できなくなると考えられています。また、機能安全に対応したロボットの開発は、その開発プロセスが複雑で、開発の難易度も高いためコスト高にならざるを得ない状況です。サービスロボットが市場に普及するためには、ロボットの技術革新だけでなく、コストダウンも必要となります。
 「RTMSafety」は、RTミドルウェアが備えているロボットのコンポーネント化技術により、ロボットの開発を効率化するとともに、機能安全のための機能を備えることで、上記の課題を解決し、安全認証されたロボット開発のコストダウンを実現します。

「RTMSafety」の概要

 「RTMSafety」は、ロボット用コンポーネントを開発するためのRTコンポーネントのフレームワークと、OS(*2)が持つ故障検出機能やアプリケーションの生存監視機能を提供する機能安全ライブラリの大きく2つの機能で構成されています。(図 1) RTコンポーネントフレームワークは、OSとネットワーク(N/W)を抽象化する層を備えており、ユーザはプラットフォームやネットワークを意識せずに、RTコンポーネントを開発することが可能です。
 (*2) QNX社の機能安全に対応したOSを採用しています。

RTMSafetyシステム構成
図 1 「RTMSafety」システム構成

「RTMSafety」の適用事例

 当社が開発した「RTMSafety」を適用して、独立行政法人産業技術総合研究所が機能安全に対応した車イスロボット(図 2)の開発を行いました。この車イスロボットは、機能安全を実現するために左右の車輪ユニットが独立で制御可能な機構となっています。左右の車輪ユニットには、電源やCPUボードなどがそれぞれ実装されており、相互に生存監視を行い、どちらかが故障を検知した際には、安全に停止できる機能を備えています。

独立行政法人産業技術総合研究所が開発した機能安全対応の車イスロボット
図 2 独立行政法人産業技術総合研究所が開発した機能安全対応の車イスロボット
資料提供:独立行政法人産業技術総合研究所

用語解説:IEC 61508

 IEC 61508は、2000年にIEC(国際電気標準会議)によって、コンピュータ技術による安全確保を実現するために制定された機能安全の国際規格です。機能安全とは、本質安全と対になる考え方で、「システムの安全を確保する機能を持つ安全関連系を実現し、危険(リスク)を許容できる目標に軽減する」という考え方です。
 IEC 61508では、安全関連系のハードウェア及びソフトウェアの設計指針が示されるとともに、業務遂行のためのマネジメントに関する規格が規定されています。

用語解説:RTミドルウェア

 RTミドルウェアは、ロボットを構成する要素(アクチュエータやセンサなど)やロボットを制御するソフトウェアを、コンポーネントとして部品化するための技術です。RTミドルウェアを利用することで、部品化されたソフトウェアコンポーネントを組み合わせるだけで、多様な機能を持つロボットシステムを容易に構築することができます。RTミドルウェア技術が提唱するソフトウェアコンポーネントのモデルは、2008年4月に国際標準化団体OMG(Object Management Group)にて、「ロボット用ソフトウェアのモジュール化に関する標準仕様」として採択されました。

関連イベントのご紹介

 第15回組込みシステム開発技術展(2012年5月9日~11日、東京ビッグサイト)において、キャッツ株式会社が「ディペンダブル・ソフトウェアDAY」(2012年5月11日 14:00-15:00)を開催します。「安全性と生産性を両立させるミドルウェア」と題して、「RTMSafety」の製品概要について紹介をおこないます。
 詳細は下記のリンクをご参照ください。
 「ディペンダブル・ソフトウェアDAY」(キャッツ株式会社)

関連リンク

QNX
http://www.qnx.com/
※「RTMSafety」には、QNX社の機能安全に対応したOSが採用されています。
exida
http://www.exida.com/
※ exida社はIEC 61508の第三者認証機関です。

関連ニュース

NEDO「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」の成果報告会に参加しました
http://www.sec.co.jp/news/20120224.html
「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」に、2件の研究開発テーマの委託先として採択されました
http://www.sec.co.jp/news/20080109_2.html

製品に関するお問い合わせ先

開発本部 第四開発部(RTミドルウェア担当)

ニュースリリースに関するお問い合わせ先

広報担当
TEL:03-5491-4770

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